利率と返済方式
利率の算定方式
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市場金利が上昇しても上限金利が3%であることや在学中に金利がかからないことは、借り手である奨学生にとって大きなメリットであると言えます。
貸与型奨学金の利率は現在の経済情勢を反映して、まだ低金利です。しかし、昨今の金利は上昇傾向にあり、貸与型奨学金の金利も同様の傾向にあります。利用者には金利の推移を注視していただきたいです。
日本学生支援機構 貸与型奨学金 金利の推移(基本部分)
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「利率固定方式」と「利率見直し方式」はどちらが有利か?
高校の奨学金担当の先生が、高校生やその保護者から一番よく聞かれる質問だそうです。
私見ですが、今の金利水準が適用されるという条件であれば、「利率固定方式」をおすすめします。
理由は、今後ますます利率(金利)が上がっていくと私は考えているからです。

特徴の黒板スライドにも書いていますが、ポイントはいつの時点の金利が適用されるかです。

この図を見ていただきたいのですが、利率決定のタイミングは貸与の最終月です。貸与型奨学金を卒業まで利用した学生は、卒業する月の利率が適用されます。一般的にはこのケースが多いでしょう。
高校3年生の4~7月に貸与型奨学金を申込み、最終的に利率が決まるのは大学4年生の3月です。およそ4年数ヶ月のタイムラグがあります。
申し込み時点で、適用される利率がわからないというのも貸与型奨学金の特徴なのかもしれません。
将来、利率がさらに上がっていき上限の3%付近にあるならば、3%以上の利率になることはないのですから、その時は逆に「利率見直し方式」が有利と言えるでしょう。
経済情勢に応じて、どちらの利率方式を選択するか、慎重に考えていきたいですね。
返済について
貸与型奨学金の返済は卒業後(中途退学の場合は中退後)に始まります。
3月に卒業した人は、その年の10月27日から1回目の返済が始まります。
指定の金融機関の口座から引き落としされ返済していきます。
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繰り上げ返済することは可能です。
「スカラネットパーソナル」というインターネットを通じて申請し、繰り上げ返済する仕組みになっています。
繰り上げ返済することで、返済期間が短縮されて返済終了が早くなることと、繰り上げ期間分の利息がかからないことがメリットです。
第2種貸与型奨学金(有利子)の返済期間と返済額(月賦返済の例)
※返済月額/総額については、概算で表示
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貸与型奨学金の返済期間は、最長でも20年と決まっており、返済期間は貸与総額に応じて自動的に決まります。返済期間を自分で決められないというのも特徴と言えるかもしれません。
上記の例では、利率固定方式で1%の利率の場合でシミュレーションしていますが、貸与月額10万円で総額480万円を利用すると、卒業後の返済は月額で22,200円程度になります。
社会で働き始めた若者の給料から毎月返済していかなくてはいけません。決して楽ではないと思います。
これから貸与型奨学金を利用しようと検討している方は、学費や学生生活にいくら必要かに加えて、卒業後の返済のことも念頭に置いておくほうがよいでしょう。
短大/専門学校で2年間の例も掲載しておきます。
※返済月額/総額については、概算で表示
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返済が苦しくなった時 (返還猶予制度の紹介)
傷病・失業・災害などで返済が苦しいと感じるときは、まずは早めに日本学生支援機構へ相談して下さい。
ここでは返済猶予制度を2つ紹介します。制度の利用については、本人から自主的に申し出る必要があります。
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※第1種貸与型奨学金で「所得連動方式」を選択した場合、減額返還制度は利用できません。
返還期限猶予制度の図解

減額返還制度の図解
